『モカモカ』


こんにちは。

初投稿させていただきます。山本です。宜しくお願い致します。

初投稿ですが、すいません長いブログになります。どうぞお付き合い下さい!

本日はローファーやUチップの甲部分にある縫い目(モカシン縫い)についてのブログにしたいと思います。


そもそもモカシンとは・・・簡単にまとめると

『袋状に革で包む靴』です。

ちなみに諸説ありますが、北アメリカのアルゴンキン族の小さな袋を意味する『マカック』がモカシンの言葉の由来とされているようです。


モカシン縫いとは・・・

モカシン縫いは略してモカ縫いと呼びますが、U字型をしている甲革とエプロンのような形をした革(イギリス圏内ではエプロン、その他モカ型など呼ばれております)を縫い合わせることです。

そこでモカ縫いには色んな種類の縫い方がありますので少し紹介させていただきます。

【拝みモカ】

一番よく見かけるモカ縫いです。1930年代ローファーが世界に広まるきっかけとなったGHバスのウィージャンズやコールハーン、リーガル、学生にはおなじみのHARUTAなどで、この縫いを見かけます。そもそもなぜ『拝みモカ』という名前なのか?モカ型と甲型の断面を横から見ると三角になるようにすいて合わせた形が拝んでいるようになるため拝みモカと呼ばれています。ちなみにトライアングルモカ(三角モカ)とも呼ばれております。

【ヘビモカ】

モカシンの中では最もカジュアルな外見で、カウボーイスタイルやインディアンスタイルに用いられるようです。

なぜヘビモカというかと言いますと、モカ型と甲革の断面を縫い合わせるのではなく甲革にモカ型をかぶせてしまってから縫い合わせており断面から見るとヘビのようにクネクネして見えるのでヘビモカと呼びます。ちなみにフェラガモのビットローファーはヘビモカです。

【掬いモカ】

実はモカ型を使用しておらず甲革をU字型につまんで、モカ縫い風に仕上げている仕様です。ヘビモカ同様カジュアル寄りの靴に使用している様で、そんな掬いモカの中でも縫われた部分が波を打っているような縫い方はツイストモカと呼びます。(写真はツイストモカ)オールデンやアレンエドモンズに見られる仕様です。


少し長くなりそうなので、さらっと他のモカ縫いもご紹介させていただきます。

【乗せモカ】

甲革の上にモカ型を乗せております。JMウエストンのUチップです。

【ライトアングルステッチ】

甲革とモカ型を合わせて縫ったあと、掬いモカをほどこし、技術が必要とされるモカ縫いです。

エドワードグリーン ドーヴァー


他にも少し変わった縫いなどもあるようですが、モカ縫いの種類の説明はここまで。

長々とお話ししましたが、モカ縫いの代表『ローファー』ではモカ縫いがほどけたり、切れてしまったりすることがあります。

『Before』

ローファーでは直接縫い部分に力がかかるためなるようです。

『After』

上記のように縫い直すことが可能な場合もありますので是非ともご相談下さい。


長々とブログを書いてしまい失礼しました。

次回は短くします(笑)


山本

Repair Studio

靴修理専門店