『愛着あるからこそ…』

黒のレザーパンプス。

おそらく誰もが１足は持っているであろう、何かと出番の多い靴ではないでしょうか。

お気に入りの１足で長く履きたいので靴を見て欲しいとお客様が持ち込まれました。

まずはお話を伺いつつ靴の状態チェックから。

中敷が黒ずんで痛んでいます。

表面がボロボロとはがれてくるのは合成皮革の劣化の為です。

合成皮革に経年劣化はつきものなのでその都度交換をお勧めします。

また、全体的に色ががハゲて、擦り傷が目立ちます。

トップリフト（かかとのゴム）のすり減り。

ヒールの巻革は溝にはさまって破れてしまったそうです。

ぶつけて欠けてしまったつま先。

またつま先はキズになりやすいものです。

かかとがスポンッと脱げて歩きづらいそうです。

フィッテイングで中敷をはがしてみると、スポンジが入っていました。

以前にサイズをつめる為に入れたそうですが、つぶれてまたユルくなってしまったようです。

お話をしていく中でお客様に修理のご提案をしていきます。

今回の修理は次のようになりました。

・リフト交換（巻革接着を含む）

・中敷交換＋インナーパッドによるサイズ補正

・つま先ラバー作製

・かかとシューケア取り付け

・靴磨き（サービス）

それでは修理していきましょう。

最初に欠けていたつま先を削り落とします。

元のソールに合わせて加工して新しいつま先を作ります

新しいスポンジを加工して入れます。

薄いタイプ、厚いタイプがありますが今回は厚いタイプで。

（受付時にフィッティング済みです。）

かかとのゴムを新しいものに替えフチを加工します。

破れていた巻革を伸ばして接着します。

（巻革は交換することも出来ます。今回は片足の破れのみだったので接着で対応していきます。）

中敷を交換します。合成皮革シルバーで。

合成皮革は色移りもなくメタリック系のカラーバリエーションも豊富です。

ここまでで加工修理は一通り終了です。

さらにかかとにはシューケア用品を取り付けます。

かかとに引っかかりが出来て靴が脱げにくくなります。

あとは仕上げに磨きます。

黒い靴クリームで磨くことで色落ち、キズもだいぶ目立たなくなり全体的にツヤが出ました。

愛着があるからこそ修理して長く快適に履いて頂ければと思っております。

そして靴修理がより身近に感じていただければ幸いです。

また引き続き【9月のイベント】https://repairstudio.amebaownd.com/posts/1158671

こちらも9月14日まで行っておりますので是非ご参加下さいね☆

それでは皆様のご来店お待ちしております。

名古屋店　のだ